米一粒に世界44ヵ国の国名、自らの毛髪一本に「TOKYO JAPAN」と書き、1985年、世界ギネスブック(人間の業績欄)に極小文字の記録保持者として、
石井岳城氏は登録されています。1985年から1988年には、長さ76mmの毛髪に「般若心経」276文字を漢字で筆記。さらに1988年から4年8ヵ月をかけ、米一粒に『般若心経』をカタカナで繰り返し5,551文字を書くという偉業を成し遂げました。文字を書く際はルーペなど使わず肉眼で、道具には市販の筆ペンを使用しています。いずれも人間技とは思えない作品ばかり、しかし機械ならば可能と言えるでしょうか。「自分では職人だと思っている」という、人智を超えた唯一無二の工芸家です。
「書いてお見せしますよ」—そう言って、石井岳城氏は柔和な笑顔から一転、集中して筆を走らせます。まず紙にボールペンで引かれた赤い線。その下に、愛用の筆ペンを添えた瞬間、机の上だけ時が止まったかのように静寂が訪れました。筆が紙に触れているのか、それとも空中で震えているのか?肉眼では判別できません。しかし、その文字を拡大してみると、なんと赤い線の幅に収まる極小サイズで「T O K Y O」の文字が!
1mmに2〜3文字!?極小を極めた「ミクロ工芸」石井氏が自ら名付けた「ミクロ工芸」の「ミクロ」とは、極小・極微を意味します。数々の極小作品の中でも驚異的なのは、長さ76mmの毛髪に般若心経276文字を書き込んだ作品です。これはつまり、わずか1mmの中に2〜3文字が書かれている計算になります。一体どうやって、こんなことが可能なのでしょうか?
神業の秘密は「神」のみぞ知る石井氏は言います。 「私にも、筆の先端が紙についているかどうかは分かっていないんです」この技術は非常に感覚的で、筆先の影を見ながら、振動や埃を避けること以外、言葉で説明するのは難しいとのこと。5歳で米粒に文字が書けたという石井氏。生まれ持った才能だけでなく、超自然的な何かが関係しているのではと感じる人もいるほどです。石井氏自身も、「神の存在は信じていないが、自分のやっていることを考えれば考えるほど、『神』という言葉が浮かび、それとしか説明がつかない気もする」と語ります。極小文字が書かれる瞬間を目の当たりにした後では、この「神業」としか表現できない手技と作品を、
まさに説明のつかない何かが支えていると感じるはずです。
世の中にないもの、面白いもの
1985年
筆ペン、毛髪、白い顔料
1990年
筆ペン、米粒
1990年 直径60mm象牙、總彫
ミクロ文字(しゃらく)で練練
1973年頃
7mm X 7mm 筆ペン
百句を100ページに記載。
自身の白髪に、滑り止めのため白い顔料を塗り、その上から筆ペンで筆記。76mmの白髪に276文字、1mmに2~3文字を書いている。
2014年頃
筆ペン、顔料、米粒
外無双、たすき反り、内掛け、打っ乗りなど相撲の決まり手50手をひらがなのミクロ文字にて描いている。(一部掲載)
2013年
25mm x 25mm
筆ペン、面相筆(色つけ)、小彩(顔料)、和紙
1990年代
23mm X 33mm
バイオリン素材
現物のバイオリンと同じ素材を使用 。
1990年代
太鼓サイズ 直径 2 2 m m 、 横幅25mm
太鼓素材、羊皮現物の太鼓と同じ素材を使用本物の羊革を使い、小さな鋲も手作りしている
1970年代 100mm x 148mm
筆ペン、和紙
1970年代 100mm x 148mm
筆ペン、和紙
1970年代 100mm x 148mm
筆ペン、和紙
1970年代 100mm x 148mm
筆ペン、和紙
1970年代 100mm x 148mm
筆ペン、和紙
1970年代 100mm x 148mm
筆ペン、和紙